我々日本人に愛され続けた檜

檜の建築には1,000年を超える寿命を保つものがあり、檜材の強度は伐採後徐々に増加し、300年後に最も高い強度を示し、1000年後に伐採時の強度に戻ると言われている[8
日本最古の歴史書である日本書紀にも、「スギとクスノキは舟に、ヒノキは宮殿に、マキは棺に使いなさい」とあり、約1300年も前には既にその高い価値が認められていた事からもその価値を伺うことができます。

香り、アロマ効果

桧の香りには強壮作用と鎮静作用があります。桧の香りには気分を前向きにしてくれたり、心が落ち着いたり、疲れが和らいだりといったアロマ効果があると言われています。たとえば、桧風呂や桧酒器など生活の中でいろいろと活用されていました。また、桧に含まれるαピネンという香り成分を吸収することで副交感神経が刺激され、リラックス効果があることが実証されています。その効果は森林浴に近いと言われます。そのため、アロマオイルや芳香剤にも桧の香りが活用されているのです。

抗菌効果

檜に含まれる成分のαカジノールには抗菌効果があります。具体的にはαカジノールは木材を腐らせる腐朽菌の増殖を抑え、ダニやシロアリを防ぐ効果があります。たとえば、カーペットや布団の下に敷く防ダニシートには桧精油が使われており、ダニは桧の木屑の中で死滅することもわかっています。そのほか、桧精油には高い消臭効果もあり、実験により97%のアンモニア臭を消せるという実証結果も出ています。